37年連続で少子化が進んでいる日本では、15歳未満の子供の数に比べ、ペットの数のほうが多くなっているそうです。
また、その関係も変化しており、大切な家族の一員として、
ペットと人間が同じ空間で暮らすご家庭は多く、その数は増加傾向にあります。
そんな大切な家族と一緒に快適に暮らせる空間づくりを、エアコン屋ならではの視点でご紹介していきます。
ペットと暮らしていて
気になることはなんですか?参照: 第19回 「人とペットが共生する室内環境と空気の課題」に対する意識調査|ダイキンより
ペットと暮らしていて気になることの上位に、飲食物や病気・疾患に次ぎ『室内の空気衛生環境』が挙がっています。
また、それ以外にも『ニオイ』や『室内の空調環境』が挙げられ、空気環境への関心は高いということが分かります。
つまり、ペットと暮らすうえで清潔でいて適度な温度と湿度が保たれた空間づくりが課題になっているといえます。
では、具体的にどのような空気環境が快適だといえるのでしょうか。
知っていますか?
ペットに快適な空間ペットにとっての快適室内温度を知っていますか
ペットと暮らしている人の実に84.3%が、ペットが室内で暮らす上での適温を知らないと回答しています。
またこれには、ペットの飼育年数との相関関係は見られなかったそうで、『もともと屋外で生きてきたから、屋内ならそれよりも快適だろう』という何か固定概念的なものを持っているのかも・・・ということです。
参照:ペットの困りごと解決法|ダイキンより
外出するときに
ペットのために何をしていますか?参照:ペットの困りごと解決法|ダイキンより
また、外出する際にペットのためにしている室内環境の対策として最も多かったのは、『エアコンをつけたまま外出する』で、
その他にも送風機や涼暖グッズを設置するなど、大体が何らかの対策を行っており、室内環境への関心の高さがうかがえます。
ここまでで、『ペットのために快適な空間を提供したいけど、その環境が具体的にどんなものなのかよくわかない。』
という方が多いことが分かります。
実際、ペットにとって快適な空間は、その生き物によっても違いがあり、その中でも種類などによって変わってきます。
犬にとって快適な空間
- 快適温度18 ~ 23℃
- 快適湿度40 ~ 60%
犬は人間よりも暑がりさんです。
また、大型犬・毛足が長い・鼻が短い・雪国原産の犬種はさらに暑さに弱いです。
犬をはじめとする皮膚が毛皮に覆われている動物は、発汗して体温調整することが苦手です。
夏場は特に、パンティング(舌を出してハァハァと呼吸をすること)が激しくなってきたり、ぐったりとしている場合は暑いのサイン。
熱中症にならないようにエアコンを使用して室温と湿度をキープしてあげましょう。
猫にとって快適な空間
- 快適温度20 ~ 28℃
- 快適湿度50 ~ 60%
猫は自分で快適な場所を見つけるのが得意で、犬に比べると暑さには強い傾向にあります。しかし、『猫はコタツで丸くなる』の通り、寒さには弱いようです。
また、発汗による体温調節がほぼできないため、湿度にも敏感で、高湿でも乾燥していても体調を崩しやすいそうです。
一年を通し、行動エリアの寒暖差をなくし、湿度も50%前後にキープするのが理想ですが、難しい場合は涼暖の取れるものを退避場所として設置してあげましょう。
ウサギにとって快適な空間
- 快適温度15~25℃
- 快適湿度40~60%
犬猫に比べると快適な温度の幅は広めなので、寒暖差が大きくならないように気を使えば温度管理はしやすいです。
ただし、寒さよりも暑さに弱い生き物なので、夏場の温度管理は必須です。かならずエアコンの効いた部屋に滞在させましょう。
また、湿度が高いと毛が湿気でからみ、毛玉を吐けないウサギは、グルーミングで飲み込んだ毛が胃に詰まりやすくなります。湿度管理には特に気を使ってあげましょう。
ハリネズミにとって快適な空間
- 快適温度25~28℃
- 快適湿度40~50%
温度変化にかなり敏感なハリネズミは、30℃を超えると夏眠、20℃を下回ると冬眠に入ってしまいます。
そのため、ケージ内には必ず温湿度計を設置して、徹底的に管理してあげる必要があります。
特に、多湿環境では生きられないので低い湿度を保つ必要があるので、夏場などは除湿器なども併用して、快適な空間をキープしてあげましょう。
また、多くは、季節問わずケージ内にペットヒーターを設置している場合が多いようです。
ハムスターにとって快適な空間
- 快適温度18~26℃
- 快適湿度40~60%
ハムスターはもともと乾燥した地域の生まれなので、日本は非常に多湿な環境です。
湿度が高いと菌やダニが繁殖しやすくなったり、強いストレスになります。
また、暑さよりも寒さに弱く、10℃を下回ると冬眠する可能性があるので注意が必要です。
基本的に隠れて生活する生き物なので、お部屋の空調を適切に保つのはもちろん、季節に応じて冷暖マットを設置して退避場所を作ってあげましょう。
リスにとって快適な空間
- 快適温度20~24℃
- 快適湿度50~60%
リスはもともと涼しい環境の出身のため暑さに弱く、30℃を超えると健康にかかわります。
直射日光やエアコンの風が当たらない場所にケージを設置するのはもちろん、ひんやりマットなども設置して退避場所を作ってあげることも重要です。
また、寒くなると冬眠する習性もあるので、室温が20℃を下回らないようにしましょう。
エサをため込む習性もあるため、そのエサが腐らないような湿度をキープしたり、処分したりとこまめなケアも必要です。
鳥にとって快適な空間
- 快適温度17~30℃
- 快適湿度40~60%(60~80%)
快適な温度帯が広いですが、基本的に暖かい環境を好む種類が多く、その中でエアコンなどで気温差を3℃以内に抑えてあげるのがポイントです。
また、熱帯系の種類の場合であれば、湿度も高めをキープしてあげる必要がありますが、夏などに部屋全体を加湿すると、飼い主のほうが熱中症になってしまうリスクもあるので、ケージのまわりだけに小さめの加湿器を置くなどしてかしこく調整してあげましょう。
また、体を細くして羽を広げハァハァとしだしたら暑いサイン、逆に体を膨らませて羽と羽の間に暖かい空気をため込んでいるようなときは寒いサインです。
爬虫類にとって快適な空間
- 快適温度種類による
- 快適湿度種類による
爬虫類は変温動物です。つまり、自力で体温調節ができません。
また、熱帯出身や砂漠地帯出身などで、適切な温度や湿度も大きく変わってくるため、一概にこの環境がいいとはいえませんが、エアコンなどで室内の空調をしつつ、ヒーターなどの補助器具で温度勾配をつけてあげるというのが多いようです。
湿度も湿度計上の数字もそうですが、霧吹きなどで体やケージの一部を湿らせるなどのケアも必要になります。
どんな空調してますか?
ペットのための空調と電気代ペットと暮らす弊社社員に、快適空間づくりに聞いてみました。
どんな動物にどのような対策を行い、気になる月々の電気代がいくらかかっているのかご紹介します。
- ペットチワワ 2頭・猫 1匹
- スタッフ商品事業部 I
- おうちの間取り戸建・4LDK
- 月の電気代およそ¥13,000
主な対策 犬猫がいる6畳間の1台(三菱電機 GVシリーズ)は、6月から9月の間ほぼ24時間エアコンつけっぱなしで、他4台は必要に合わせて使用しています。
もちろん、犬猫に合わせた室温になるような設定温度で運転しています。
冬は個々に電気式あったかマットで対応しています。
- ペットカニヘンダックスフンド 1頭
- スタッフ営業 O
- おうちの間取り1LDK
- 月の電気代およそ¥20,000(2020年7月)
主な対策 夏・冬は24時間エアコンをつけっぱなしにしています。夏は28℃設定です。
一般的に言われているオール電化の平均電気代が15,979円/月なので、1LDKの間取りを空調できる能力のエアコンをつけっぱなしにしている割には、そこまでエアコンで電気代がかかってる感じはしないです。
- ペット猫 1匹・ヤモリ 1匹
- スタッフ経理/総務 W
- おうちの間取り賃貸・1K
- 月の電気代基本¥5,000(2020年7月)
主な対策 6月~9月中は、猫とヤモリどちらにも快適な温度になるように、設定温度26~27℃で24時間エアコン(6畳用)つけっぱなしです。 冬は乾燥のしすぎに注意して、あったかマットで対応しています。
- ペットミニウサギ 1羽
- スタッフEC事業部 W
- おうちの間取り戸建・3LDK
- 月の電気代およそ¥15,000(2020年7月)
主な対策 ウサギが鎮座するリビングのエアコン(ダイキン SXシリーズ)は6~9月中、空気清浄機とサーキュレーターは1年中、適温湿度キープしながら24時間フル稼働です。冬は電気式あったかマットで対応。
- ペットヨツユビハリネズミ 1匹
- スタッフEC事業部 F
- おうちの間取り賃貸・1R
- 月の電気代およそ¥9,000(2020年7月)
主な対策 夏はエアコン(6畳用)を24時間つけっぱなしで、適温の24~26℃を保持しています。
60%以下の湿度を保てるよう除湿冷房での運転をしていますが、除湿が追い付かないので除湿器も併せて使用しています。
冬場はあったかマットを導入しています。
- ペットサファイアブルーハムスター 1匹
- スタッフEC事業部 H
- おうちの間取り賃貸・1LDK
- 月の電気代およそ¥9,000(2020年7月)
主な対策 夏場は設定温度23~25℃、湿度は50~60%前後になるよう24時間エアコンを稼働。
間取りは1LDKに対してエアコンは1台ですが、全室空調できるようないい感じの位置に、14畳用のものが設置されているので、温度ムラなどの不便はないです。冬はあったかマットで対応。
エアコン+αで環境づくりを
ペットにとって快適な空間のための空調と、実際にそれを行っている弊社スタッフの実例をご紹介しましたが、ほぼすべてのおうちで、『夏はエアコンで24時間空調された部屋で過ごし、冬はあったかマットなどの補助器具で暖を取る』という結果になりました。
24時間エアコンを使用する場合に気になる電気代ですが、ここ数年リリースされた機種であれば、エアコンが原因でべらぼうに高くなるということはないようです。同等の能力帯のエアコンを使用・導入予定の方は参考にしてみてください。
また、この方法を実践している理由として、全員が『お留守番時などに、他の家電を使用するよりも事故の確率が格段に低く、効率も良いから』と回答。
体調を崩したという話もなかったので、ペットにとって快適な空間づくりをするにあたってかなり有効な手段だといえるでしょう。
よって、ペットが快適に過ごせる環境づくりのために『エアコン + 他の家電や涼暖グッズを補助で使う』という方法をオススメ致します。
注意しましょう
- 子供や高齢、疾患があるペットの場合、さらに細やかな空調を心掛けましょう。
- 運転時の風向に注意しましょう。寒気は床・暖気は天井に溜まりやすく、風向によっては快適な室温になりにくいことがあります。
- 特に夏場の外出時は、突然の落雷などによる停電に注意しましょう。
無線LANとスマートフォンアプリで操作できる機種もあるので、そちらの導入もオススメです。
後付けできるものもあるので、詳しくはお気軽にお問合せください。 - 他の家電を使用する場合は、転倒や電源コードを噛んでの感電などの事故に注意しましょう。
ペットがいる家には
こんなエアコンがオススメここまでの内容を含め、ペットがいる家にオススメのエアコンをご紹介致します。
選定のポイントはズバリ、手間のかからない『温度管理』と、綺麗な空間を保ってくれる『清潔機能』の2点です。
こまめな温度管理はAIにおまかせ
最新のエアコンはAI機能が充実しており、特別な準備をしなくても、ユーザーが快適に感じる温度や湿度などを学習して、快適さを維持した運転を自動で行ってくれます。
また、天気やお部屋の天井・床の温度を検知して、温度や風量・風向まで自動で運転してくれるので、ペットのお留守番に最適。しかも、冷やしすぎや暖めすぎということもなくなるので、大変省エネです。
各メーカーごとにAIの特徴や機能が異なるので、設置したいお部屋に合わせた機種をチョイスしましょう。
清潔さを保つ機能にも注目
最新のエアコンには、気になるペット臭の除去や空間の清潔さを保ってくれる機能も充実しています。
エアコンを構成している部品自体に抗菌・防汚加工が施してあるものや、独自の空気清浄機能が搭載されたものなど、各メーカーごとに様々な工夫が施されています。
また、ペットの毛がフィルターに溜まって掃除が大変・・・とお悩みなら、フィルター自動お掃除機能付きのモデルなども選択肢に入れておくといいでしょう。
ペットと人感センサー
最近の機種に良く搭載されている便利な『人感センサー』機能。
室内にいる人の体温や居場所を感知して、空調を行ってくれるというものですが、
動物には反応しないということがよくあるそうで、結果、誰もいないと判断したAIがエアコンの運転をOFFにしてしまうということがあります。
人間以外の動物にも反応できる精度のセンサーを搭載したエアコンの登場にはまだ時間がかかりそうですので、お留守番のペットのためにエアコンを使用する際は、人感センサーに頼らず、空間自体の温度や湿度などをキープすることを目的とした設定をしましょう。
ペットのいるおうちへの
設置工事もお任せくださいエアコン総本舗では、これまでにペットのいるおうちへのエアコン設置工事を数多く手掛けております。
人も動物も快適な空調環境の提案はもちろん、施工中も大切な家族であるペットちゃんへの配慮も忘れません。
また、これまでご紹介したペットにピッタリな付加機能を持つエアコンの中には、通常の工事では取付けが出来ないような特殊な工程が必要なエアコンも多くあります。
弊社では、丁寧で確実な施工実績で、そのような工事を他で断られてしまったというお客様のからのご依頼を多くいただいております。
お見積もりや現地調査はすべて無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
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