漏電

エアコンにおけるの漏電とは、本来は電気を通さないはずの絶縁部分が何らかの原因で劣化・無効化し、電気が金属筐体や地面（アース）へ意図せず流れてしまう、文字通り電気が漏れ出す現象を指します。
エアコンには、コンプレッサやファンモーター・インバータ基板・数多くの電線など、多くの電気部品があり、それらは絶縁材によって安全に隔てられています。
しかし、水分や埃、経年劣化、部品の損傷が起きると、この絶縁が弱まり、電気が本来通らない経路に流れ始めます。
漏電が発生すると、電気は最も抵抗の低い方向へ逃げようとするため、室外機の外装などの金属筐体やアース線などに電流が流れ、場合によっては感電や部品の焼損につながります。

漏電したら必ず運転停止！

漏電の主な症状としては、エアコンを起動してもブレーカーが頻繁に落ちる、焦げ臭い、雨の日など湿気が多い日に起動しないなどがあげられますが、漏電の恐ろしいところは、これらを放置して使用し続けると、基盤をはじめとしたエアコン内部の電気系統の破損・焼損はもちろん、最悪の場合、火災や感電などの死傷リスクが高い事故が起こる可能性が非常に高いところにあります。
漏電の発生や疑わしい現象を確認したら、危険ですので直ちに運転を停止しましょう。
また、わかりやすくこれらの症状が出る場合は、大きな被害が出る前にある程度対応が可能ですが、わかりづらい部分で漏電が発生していた場合、それを確認するのは非常に困難で感電のリスクも伴うため大変危険です。
そのような場合は、無理に原因特定をしようとせずに、弊社のようなプロに相談しましょう。

漏電の主な原因

水分の侵入

ドレン詰まりによる水漏れ、結露などで水が電気部品に触れると絶縁不良を起こしやすい。

配線の劣化

経年劣化・圧迫・摩耗などによって配線の被膜が破れ、金属部分が露出して漏電につながる。

部品の故障

コンプレッサや制御系基盤の経年劣化や故障で、絶縁抵抗が低下すると漏電を起こす。

施工・接続不良

配線の誤接続や端子類の締め付け不良で、配線の接触不良が火花・発熱を起こし、漏電に発展する。

漏電が発生する原因は様々ですが、多くの場合は経年劣化や接触不良に起因するものが殆どですが、
ブレーカーなど建物の電源自体に原因があるというケースも存在します。
漏電を防ぐためにも、定期的な点検やお手入れや、建物の電気系統自体のチェックを必ず行うようにしましょう。

漏電のチェック方法

ブレーカーの確認

漏電ブレーカーが作動している場合は、高確率で漏電していのるので要注意。

本体や周辺の確認

焦げ臭い・破損・水漏れなど、エアコン本体と周辺の異常を確認する。

絶縁抵抗測定

絶縁抵抗計（メガー）を使って漏電個所を特定する。
※専門家に依頼することをオススメします。

漏電予防のためににも
定期点検とお手入れを！

エアコンの漏電は、湿気やホコリ、水漏れ、配線の劣化など、ちょっとした要因からでも発生するうえ、放置すると感電や火災につながる危険があるため、フィルターをはじめとした機器全体とその周辺の清掃やドレンホースの詰まりチェックなど、できる範囲のメンテナンスを定期的に行うだけでも漏電の予防につながります。
ただし、実際に漏電が発生した場合、その診断や状態の確認は、危険が伴ううえ専門的な知識と測定機器が必要なため、弊社のようなプロに相談することをオススメいたします。
また、設置から10年以上経過しているような場合は、経年劣化による漏電リスクが高くなっているため、保守と同時にエアコン自体の更新も視野にいれ、計画的な入れ替えを検討しておきましょう。