冷媒配管
冷媒配管とは、エアコンの室内機と室外機を繋ぐ配管のことです。
エアコンは室内機と室外機の間を、冷媒ガス(フロン)に熱を運搬させて、室内の熱を室外に放出、または室外の熱を室内に取り込んで温度の調節をしています。
冷媒は通常の状態で高圧ガスなので、配管の状態や扱いがずさんな場合は、ガス漏れを起こし使いものにならなくなるので、①乾燥(水分がない)・②清潔(ゴミがない)・③気密(もれない)の3点に注意が必要です。
また、接続の際はフレアナットと呼ばれる専用の接続部品を使用したり溶接して繋げるなど、特殊な技術も必要になります。
冷媒配管の構造
冷媒配管は、細い銅管・太い銅管の2本を断熱材(ポリエチレンフォーム保温筒2種)で被覆したものがペアになって構成されおり、細い銅管は液管・太い銅管はガス管になっています。
エアコンは熱交換によって空気を冷やしたり温めたりしていますが、その際に冷媒が液化したり気化したりします。
発生した液体は細い配管を通り、気体(ガス)は太い配管を通るといった具合にそれぞれが決まったものを通しており、配管自体のサイズもエアコンの能力によって異なります。
エアコン用
冷媒配管のサイズ表銅管外径(mm) | 呼び系 | 厚さ(mm) | |
---|---|---|---|
汎用 | 22年版監理指針 | ||
6.35 | 2分 | 0.8 | 0.80 |
9.52 | 3分 | 0.8 | 0.80 |
12.70 | 4分 | 0.8 | 0.80 |
15.88 | 5分 | 1.0 | 1.00 |
19.05 | 6分 | 1.0 | 1.20※ |
22.22 | 7分 | 1.0 | 1.20 |
25.40 | 1吋(8分) | 1.0 | 1.35 |
28.58 | 1吋1分 | 1.0 | 1.55 |
※質別1/2H、Hの場合は肉厚1.05mmとしてもよい。
業務用エアコン
冷媒配管の配管径馬力(HP) | 0.8 | 1 | 1.3 | 1.5 | 1.8 | 2 | 2.3 | 2.5 | 2.8 | 3 | 3.3 | 4 | 5 | 6 | 8 | 10 | 16 | 20 | 24 | 30 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
能力(kW) | 冷房 | 2.0 | 2.5 | 3.2 | 3.6 | 4.0 | 4.5 | 5.0 | 5.6 | 6.3 | 7.1 | 8.0 | 12.5 | 12.5 | 14.0 | 20.0 | 25.0 | 40.0 | 50.0 | 60.0 | 71.0 |
暖房 | 2.2 | 2.8 | 3.6 | 4.0 | 4.5 | 5.0 | 5.6 | 6.3 | 7.1 | 8.0 | 9.0 | 11.2 | 14.0 | 16.0 | 22.4 | 28.0 | 45.0 | 56.0 | 67.0 | 80.0 | |
ガス管径(㎜) | 12.7φ | 15.88φ | 19.05φ | 25.4φ | 28.58φ | 31.75φ | 38.1φ | 44.45φ | |||||||||||||
液管径(㎜) | 6.35φ | 9.52φ | 12.7φ | 15.88φ | 19.05φ |
冷媒R32・R410Aの時のおおよその値。メーカーによって異なる場合があります。
家庭用エアコン
冷媒配管の配管径畳数 | 4.5 | 6 | 8 | 10 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 | 23 | 26 | 29 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
能力(kW) | 1.6 | 2.2 | 2.5 | 2.8 | 3.6 | 4.0 | 5.0 | 5.6 | 6.3 | 7.1 | 8.0 | 9.0 | |
ガス管径(㎜) | 9.52φ | 12.7φ | |||||||||||
液管径(㎜) | 6.35φ |
エアコンの冷媒配管は、能力によってサイズが異なります。※冷媒R32・R410Aの時のおおよその値。メーカーによって異なる場合があります。
現在では、配管再利用時の異形接続などに対応した機種が多いですが、その対応範囲には制限があります。
エアコンの設置前、特に、隠ぺい配管などで配管を再利用する際は、必ず配管のサイズも確認しましょう。
冷媒配管の寿命
冷媒配管の寿命(耐用年数)は、30年と言われています。(参照:建築物の総合的環境評価研究|大阪市HPより)
しかし、実際には使用条件や環境などによって前後するため、15~最長30年くらいと考えておきましょう。
もちん、30年経っていても現役で使用可能なケースもありますので、詳しくは弊社のような空調のプロに相談し、調査してもらうことをオススメ致します。(弊社では無料で承りっております。)
また、隠ぺい配管などで、空調機の更新毎に配管の交換が難しい場合、冷媒配管の再利用をするのが一般的ですが、空調機の耐用年数を考慮した配管再利用の回数上限は、3~4回程と考えるのが妥当かと思われます。
CONTACT
お問合せ